ファミリーレストランのジョイフルは2月4日15時より、全国の店舗でテイクアウトを開始しました。テイクアウトを提供する飲食チェーンが増えており、ジョイフルも開始しました。ファミリーレストランでは、ガスト、デニーズ、ロイヤルホスト、ココスなど、テイクアウトができるチェーンが多数あります。
ジョイフルがテイクアウトに期待するものは、他の飲食チェーンと同じく、販路の拡大と売上アップです。店内での食事とテイクアウトはニーズが異なるため、テイクアウトでは新規顧客が獲得できます。
現在、弁当、惣菜などの中食市場が拡大しています。ジョイフルのメニューには、家族の食事向けのものが多く、中食ニーズに対応できそうです。
テイクアウトの概要
ファミリーレストランのジョイフルは2月4日15時より、全国の店舗でテイクアウトを開始しました。一部の店舗ではテイクアウトを行っておらず、販売商品、販売価格が異なることがあります。
テイクアウトメニューは、グリルメニュー(10品目)、定食メニュー(6品目)、ライトミールメニュー(4品目)、ランチタイム限定メニュー(3品目)、おつまみメニュー(6品目)、デザートメニュー(2品目)の合計31品目です。
グリルメニューには、カットチキンステーキ弁当(税込603円)、チーズハンバーグ弁当(税込754円)、プレミアムハンバーグ弁当(税込819円)、ミックスグリル弁当(税込970円)、プレミアムハンバーグ&えびフライ弁当(税込1,078円)などがあります。
定食メニューには、唐揚げ弁当(税込538円)、とり天弁当(税込603円)、ロースかつ弁当(税込711円)、バラエティフライ弁当(税込862円)などがあります。
オムライス、おつまみ、サラダ、デザートを除く、テイクアウトメニュー全品にライスがついていて、無料で大盛りにすることも可能です。
軽減税率で消費税率が8%になるため、店内で食べるよりも、テイクアウトメニューの方が価格は安くなります。
テイクアウトの注文は店頭、または電話で行います。
テイクアウトメニューは専用容器に入れて提供され、電子レンジで温める場合は、別の容器に移さなければなりません。
ジョイフルが全国の店舗でテイクアウトを開始したことで、店舗周辺に住むお客さんは、さらにジョイフルが利用しやすくなります。
なぜテイクアウトを始めるのか
現在のところ、ジョイフルはデリバリーは行っておらず、テイクアウトが先に始まりました。ジョイフルがテイクアウトを開始する理由は、他の飲食チェーンと同様、販路の拡大で新規顧客を獲得し、売上を増やすためだと考えられます。
テイクアウトというと、弁当、ハンバーガー、牛丼など、ファストフードのイメージがあります。近年はテイクアウトを始める飲食チェーンが増えていて、テイクアウトの商品はファストフードだけではなく、多様化しています。
ファミリーレストランでは、ガスト、デニーズ、ロイヤルホスト、ココスなど、テイクアウトができるチェーンが多数あります。
ジョイフルはテイクアウトにより、新規顧客の獲得、売上アップが期待できます。
店内での食事とテイクアウトには異なるニーズがあり、異なるお客さんの利用が見込めます。また、ジョイフルのヘビーユーザーのなかには、店内での食事とテイクアウトの両方を利用してくれる人もいるはずです。
テイクアウトは軽減税率で消費税率が8%になるため、これから市場が拡大する見込みです。ジョイフルのテイクアウトには、軽減税率による市場の拡大に対応する狙いもあるのではないかと思います。
ジョイフルは新たにテイクアウトを始めましたが、既に多くのファミリーレストランがテイクアウトを提供しています。テイクアウトは飲食チェーンの新規顧客の獲得、売上アップに貢献するものです。
どのような利用者が見込めるか
ジョイフルがテイクアウトで取り込みたいのは中食ニーズです。様々な理由により、自宅で料理をしない人が増え、中食市場が拡大しています。ジョイフルのテイクアウトも中食として利用されることで、売上を伸ばせます。
ジョイフルの高価格・高付加価値のメニューは、中食市場において、競合商品と差別化することが可能です。
現在、中食ニーズに対応する商品として人気なのは、コンビニ、スーパーマーケットが販売する弁当、総菜です。弁当、惣菜は美味しく、種類も豊富ですが、似たようなものを長く食べ続けると、他のものが食べたくなります。
ジョイフルの高価格・高付加価値のメニューは、弁当、惣菜に飽きたとき、代わりの食事として選ばれるチャンスがあります。弁当、惣菜よりも、ランクアップした食事として選ばれることは、ジョイフルにとっても良いことです。
ジョイフルのテイクアウトは中食ニーズを取り込み、売上を伸ばすとともに、新規顧客の獲得も期待できます。
通勤でジョイフルの店舗の前を通るものの、店舗で食事をすることはないという人は一定数いると考えられます。自宅で家族と一緒に食事をする人は、ジョイフルで一人で食事をする機会は少ないです。
通勤でジョイフルの店舗の前を通るが、店舗で食事をすることはないが、テイクアウトを利用するケースはありそうです。店舗で一人で食事をしない人も、テイクアウトで家族の人数分の商品を買って帰る可能性はあります。
家族揃って店舗に行き、食事をすることは、簡単ではありません。家族の都合が合わなければ、食事に行くことができません。一方、テイクアウトのメニューを自宅で食べることは簡単です。テイクアウトの提供により、ジョイフルを利用するハードルは下がり、売上の増加が期待できます。
ネット注文できないのは不便か
ジョイフルのテイクアウトの注文方法は店頭、または電話です。ファミリーレストランのテイクアウトでは、ネット注文ができるチェーン、できないチェーンがあります。ジョイフルはネット注文はできませんが、大きな問題にはならないと考えられます。
ネットからデリバリー、テイクアウトの注文ができる飲食チェーンが増えています。ネット注文は飲食チェーン、お客さんの両方にメリットがあります。
店舗、電話でお客さんの注文を受けるには人員が必要ですが、ネット注文は人員を必要としません。飲食チェーンは人手不足でアルバイト・パートの採用が難しくなっており、ネット注文の省人化効果への期待も大きいです。
お客さんの立場でも、ネット注文は店舗、電話で店員とのやり取りがないことはありがたいです。自分の都合でじっくり注文ができる、過去の注文から簡単な操作で注文ができるなど、ネット注文は利便性に優れています。
ジョイフルのテイクアウトは始まったばかりなので、ネット注文は状況を見て、導入されるのではないかと思います。
ただ、リピーターが増え、店舗、電話での注文が面倒くさいと感じるようになると、売上に悪影響が出ます。将来的にリピーターが増えれば、ネット注文が必要になります。
ジョイフルのテイクアウトにはネット注文がありませんが、まずは注文の利便性よりも、どれくらいの注文があるかが重要です。
デリバリーよりもテイクアウトに期待
デリバリーとテイクアウトは飲食チェーンの販路を拡大し、新規顧客の獲得、売上アップに貢献するものです。ジョイフルは2月4日15時よりテイクアウトを始め、デリバリーは現在のところ行っていません。
デリバリーとテイクアウトは飲食チェーンにとって重要な販路ですが、どちらかといえば、デリバリーよりもテイクアウトへの期待が大きいです。
テイクアウトがデリバリーよりも優れている点は、デリバリーサイトに依存せず、自社だけでサービスを提供できることです。
飲食チェーンがデリバリーを行う場合、出前館、ウーバーイーツなどのデリバリーサイトと提携することが一般的です。飲食チェーンはデリバリーサイトにシステムを利用する手数料を支払い、デリバリーを運営します。
デリバリーサイトは飲食チェーンのデリバリーを支援してくれる、ありがたいものです。しかし、デリバリーサイトに依存するリスクもあり、将来的にデリバリーサイトが手数料の値上げを行えば、飲食チェーンの利益は減少します。
お客さんとの関係性を強化する点でも、テイクアウトはデリバリーよりも優れています。
お客さんがデリバリーを利用する場合、デリバリーサイトのスマホアプリから注文します。デリバリーサイトには多くの飲食チェーンが出店しています。お客さんは多くの飲食チェーンと接するため、特定の飲食チェーンとの繋がりは弱くなります。また、商品は自宅に届くため、飲食チェーンの店舗、従業員との接触もありません。
テイクアウトはお客さんが商品を取りに来るので、飲食チェーンの店舗、従業員との接触があります。テイクアウトは商品だけではなく、店舗、従業員もお客さんの印象に残り、次の注文に繋がりやすいです。
テイクアウトはお客さんと長期的な関係を築きやすく、飲食チェーンの売上を底上げする効果が期待できます。