3月3日、JR東日本スタートアップとコネクテッドロボティクスは、日本レストランエンタプライズと協力して、そば調理ロボットの実証実験を行うことを発表しました。
そば調理ロボットの実証実験が行われるのは、JR東小金井駅にある「そばいちnonowa東小金井店」で、期間は2020年3月16日~4月15日までです。
「そばいちnonowa東小金井店」の実証実験では、そば調理ロボットの導入による、人手不足の解消、従業員の負担軽減、安定した美味しさの提供が検証されます。
そば調理ロボットの実証実験の内容
3月3日、JR東日本スタートアップとコネクテッドロボティクスは、日本レストランエンタプライズと協力して、そば調理ロボットの実証実験を行うことを発表しました。
そば調理ロボットの実証実験が行われるのは、JR東小金井駅にある「そばいちnonowa東小金井店」です。
実証実験の期間は2020年3月16日~4月15日までとなっています。
そば調理ロボットのアームが3つの専用てぼを持ち上げ、そばの茹で作業、ぬめり取り、冷水で締める作業を行います。
そば調理ロボットが1時間あたりに調理できるそばの量は40食分です。そば調理ロボットは店舗全体の約8時間分程度、従業員約1人分の作業量を代替えします。
そば調理ロボットを導入することで得られる効果は、人手不足の解消、従業員の負担軽減、安定した美味しさの提供です。
JR東日本は駅や鉄道、グループ事業の経営資源、情報資産を活用したビジネス・サービスの提案を外部企業から募り、ブラッシュアップを経て実現化を目指す「JR東日本スタートアッププログラム」を進めています。
「そばいちnonowa東小金井店」で行われる、そば調理ロボットの実証実験も、「JR東日本スタートアッププログラム」の取り組みの一つです。
なぜそば調理ロボットを導入するのか
JR東日本スタートアップ、コネクテッドロボティクス、日本レストランエンタプライズは、「そばいちnonowa東小金井店」において、そば調理ロボットの実証実験を行います。
そば調理ロボットの実証実験の目的は、人手不足の解消、従業員の負担軽減、安定した美味しさの提供の効果を検証するためです。
そば調理ロボットの導入により、人手不足の解消、従業員の負担軽減が実現できます。
近年は人手不足が社会問題になっていて、外食産業においても、アルバイト・パートの採用が難しいです。そば調理ロボットは従業員約1人分の作業量を代替えするため、人手不足の解消に貢献します。
そば調理ロボットは従業員の作業負担の軽減にも効果があります。人手不足の店舗では、従業員の作業負担が高まっています。そば調理ロボットが導入されれば、従業員が担当する作業は減るので、作業負担が軽減されます。
そば調理ロボットには安定した美味しさの提供も期待できます。
外食チェーンでは調理作業の標準化が行われていますが、新しい従業員が熟練するためにはある程度の時間が掛かります。また、新しい従業員の教育にコストを掛けても、すぐに辞めてしまうリスクもあります。
そば調理ロボットを導入すれば、味が安定するだけでなく、従業員の教育コスト、従業員がすぐに辞めてしまうリスクも解消できます。人手不足の状況では、人間に依存しないそば調理ロボットは店舗運営の安定に貢献します。
そば調理ロボットに期待されている、人手不足の解消、従業員の負担軽減、安定した美味しさの提供の効果は確実なものです。
お客さんはそば調理ロボットに不安を感じるか
「そばいちnonowa東小金井店」での実証実験では、お客さんがそば調理ロボットに不安を感じるのではないかという懸念があります。
「そばいちnonowa東小金井店」のメニューと立地を考えると、お客さんがそば調理ロボットに不安を感じる可能性は低いです。
そばの調理はシンプルなため、お客さんが心配する余地は小さいです。
お客さんがそば調理ロボットに感じる不安は、ちゃんと人間と同じように美味しく作れるかどうかです。「そばいちnonowa東小金井店」では品質チェックも行われるはずですが、大丈夫だと言われても気になるものです。
「そばいちnonowa東小金井店」のそば調理ロボットが担当する作業は、そばの茹で作業、ぬめり取り、冷水で締める作業です。この程度のシンプルな作業であれば、お客さんが不安を感じることはありません。
「そばいちnonowa東小金井店」は駅の中にあり、リピーターが多いため、そば調理ロボットはお客さんに受け入れられやすいです。
「そばいちnonowa東小金井店」のリピーターは、そばの味を知っています。そば調理ロボットが作ったそばを食べて、味が今までと変わらないことを確認すれば、不安はすぐに解消されます。
「そばいちnonowa東小金井店」のような、リピーターが多い立地にある店舗だからこそ、そば調理ロボットがうまく機能します。
「そばいちnonowa東小金井店」の実証実験において、そば調理ロボットがお客さんに不安を与えるというのはなさそうです。
そば調理ロボットはこなせる作業を増やせるか
「そばいちnonowa東小金井店」のそば調理ロボットは、そばの茹で作業、ぬめり取り、冷水で締める作業を行います。
そば調理ロボットの実証実験はこれからですが、将来的にさらに多くの作業をこなす可能性はあります。
そば調理ロボットがこなせる作業は多いに越したことはありません。
そば調理ロボットには、人手不足の解消、従業員の負担軽減、安定した美味しさの提供が期待されています。そば調理ロボットがこなせる作業が増えれば、これらの効果はさらに大きくなります。
人手不足が続くことを考えると、人間に依存しない店舗作りを進めたいです。そば調理ロボットがこなせる作業を増やすことは、人間への依存度を下げることにも繋がり、店舗運営が安定します。
そばの調理はシンプルなため、そば調理ロボットがこなせる作業を増やす余地は多くはありません。
そば調理ロボットが担当する作業は、多くのメニューに共通する作業ほど、得られる効果が大きいです。ただ、そばの茹で作業、ぬめり取り、冷水で締める作業を除くと、多くのメニューに共通する作業は少ないです。
そばに盛り付けるトッピングはメニューが豊富にあるので、そば調理ロボットがこなすのは難しそうです。また、最後の品質チェックを行うには、盛り付けは人間が担当した方が良いのかもしれません。
「そばいちnonowa東小金井店」のそば調理ロボットは、既にそば調理の重要な作業を担当しています。担当する作業を増やす余地はあまりありませんが、店舗運営を安定させるためには、より多くの作業をこなせるのが好ましいです。
そば調理ロボットは店舗の生産性向上に貢献
人口の減少が続くため、外食産業でもは店舗の生産性向上が不可欠になっています。
「そばいちnonowa東小金井店」のような駅の中にあるそば店にとって、そば調理ロボットは店舗の生産性向上の切り札です。
駅の中にあるそば店は売上を増やすことが難しいです。
そばは多くのお客さんに安い食べ物だと認識されています。客単価を増やすためには、高価格のメニュー、トッピングを販売したいところですが、そば店では難しいです。
駅の中のそば店を利用するお客さんの多くはリピーターで、素早く、安く食事を済ますことを望んでいます。また、人口の減少で駅の利用者も減るため、時間経過とともに新規顧客の獲得も難しくなります。
売上を増やすことが難しいなかで、店舗の生産性を向上させるためには、コストを削減しなければなりません。
そば調理ロボットは人間の代わりにそばの調理をするものです。将来的にそば調理ロボットのコストが下がれば、人間よりもローコストになる可能性はあります。
人件費の削減以外でコストの削減が難しいことを考えると、そば調理ロボットは店舗の生産性向上のカギです。そば調理ロボットを導入することは、売上を伸ばすことよりも堅実な方法です。
「そばいちnonowa東小金井店」にとって、店舗の生産性向上を実現するためにも、そば調理ロボットへの期待は大きいです。