セブン-イレブンが全国の店舗でレジ袋を有料化、5つのサイズを3~5円で販売

6月4日、セブン-イレブンはレジ袋の有料化を発表しました。7月1日より、全国のセブン-イレブンの店舗において、レジ袋は3~5円で販売されるようになります。

セブン-イレブンのレジ袋の有料化に対して、お客さんから様々な不満が出ることが想定されます。一番大きな不満はレジ袋にお金を払うことですが、マイバッグの持参が面倒くさい、店員とのやり取りが面倒くさいなども考えられます。

レジ袋の有料化により、セブン-イレブンの売上が減少する心配もあります。レジ袋の有料化で増える売上は小さく、客離れが起きると売上は減少してしまいます。

セブン-イレブンがレジ袋を有料化

6月4日、セブン-イレブンはレジ袋の有料化を発表しました。

セブン-イレブンの全国の店舗において、7月1日より、レジ袋が有料化されます。

レジ袋の価格は小・中・大・弁当用の4つのサイズが3円、特大サイズが5円となります。

レジ袋の有料化は、7月1日より、国による取り組みとして日本全国で開始されます。セブン-イレブンのレジ袋の有料化も、国の施策に対応するものです。

レジ袋の有料化はプラスチックの消費量を削減することが目的であり、セブン-イレブンもマイバックの持参を呼びかけています。

ローソン、ファミリーマートはまだレジ袋の有料化を発表していませんが、7月1日より、3円に有料化する予定であるとのニュースが出ています。

お客さんはレジ袋の有料化にどう反応するか

レジ袋の有料化はお客さんに影響を与えます。

セブン-イレブンで買い物をするお客さんの立場では、レジ袋の有料化には不満を感じる点が多いです。

お客さんの一番の不満はレジ袋にお金を払うことです。

1回の買い物でレジ袋を1枚買う場合は3円、2枚の場合は6円掛かります。セブン-イレブンを月に20回利用するヘビーユーザーの場合、1ヶ月のレジ袋の金額は60~120円です。

1ヶ月に60~120円はそれほど大きな金額ではないかもしれません。ただ、これまで無料であったものが、何も変わらずに有料になることには不満を感じやすいです。

7月1日より始まるレジ袋の有料化にあわせて、4月頃より、多くのスーパーマーケット、ドラッグストアでも、レジ袋が有料化されています。買い物をするお客さんにとって、レジ袋の有料化は真新しいものではありません。

ただ、セブン-イレブンは利用回数が多いため、レジ袋を購入する回数も多く、他の店舗よりもお客さんは不満を感じやすいです。

金銭的な不満以外にも、マイバッグの持参が面倒くさい、袋詰が面倒くさい、店員とのやり取りが増えることが面倒くさいなど、多くの不満が想定されます。

レジ袋の有料化は店舗の売上にどう影響するか

レジ袋の有料化は店舗の売上に影響を与えます。

レジ袋の有料化が売上に与える影響を予想することは難しいですが、どちらかといえば、マイナスの影響が大きいのではないかと思います。

セブンイレブンのホームページにある、「セブン-イレブンの横顔 2019-2020」に記載されている店舗データを使って、シュミレーションしてみます。

セブン-イレブンの2019年2月期の店舗データは、平均日販は65.6万円、1日平均客数は1,027人、平均客単価は639円となっています。

レジ袋の有料化で増える1日の売上を見積もると、お客さん各人が3円のレジ袋を1枚購入するとした場合、3円*1,027人=3,081円となります。実際にはマイバックを持参する人がいるため、全員がレジ袋を買うわけではありません。

レジ袋の有料化で増える1日の売上3,081円は日販の約0.5%ほどで、ごくわずかです。

レジ袋の有料化で増える1日の売上を客単価で割ると、3,081円/639円=4.8となります。レジ袋の有料化により、1日の客数が5人以上減ってしまうと、日販も減ります。

1日の客数が5人以上減る可能性は、小さいとは言えません。レジ袋の有料化を機に、セブン-イレブンでの買い物をやめるという人も出てきます。

実際にレジ袋の有料化が始まってみないと分かりませんが、店舗の売上が減少する心配はあります。

レジ袋の有料化と新型コロナウイルス

7月1日より、セブン-イレブンはレジ袋を有料化します。

現在、セブン-イレブンは新型コロナウイルスの影響を受けており、レジ袋の有料化はタイミングが悪いです。

セブン-イレブンの既存店売上高は4月が5.0%減、5月が5.6%減でした。客数が大きく減少しており、4月は14.7%減、5月は17.0%減でした。

セブン-イレブンの4月、5月の客数が減少した理由には、不要不急の外出を控えたこと、テレワークで仕事をする人が増えたことなどがあります。オフィス街、歓楽街の店舗では、客数が大きく減少しています。

5月25日に緊急事態宣言は解除されましたが、今後、セブン-イレブンの既存店売上高が以前のように戻るかどうかは不確実です。

レジ袋の有料化は国の施策であるため、セブン-イレブンには避けることができないものです。ただ、新型コロナウイルスの影響で先の見通しが難しいなか、レジ袋を有料化することの負担は重いです。

レジ袋の有料化がお客さんのセブン-イレブン離れを引き起こす可能性があります。

セブン-イレブンで買い物をする人の中には、酒、夜食、スイーツなどをふらっと立ち寄って買う人もいます。レジ袋が有料になれば、セブン-イレブンにふらっと立ち寄ることにストレスを感じるようになります。

特にオフィス街の店舗は心配です。テレワークの継続で客離れが続く不安があるところに、さらなる客離れを引き起こす、レジ袋の有料化は悪材料です。